残業規制・労働時間短縮
「人件費を削減したい」と考えたとき、まず取りかかることが「残業規制」、「労働時間短縮」です。そのときに働いている従業員に支払う人件費で調整するため、従業員数の増減が無く、採用を見送る、あるいは従業員を解雇することなどに比べ、取り組みやすい内容といえます。
残業規制について
会社によっては、残業管理が社員個人に委ねられている場合があります。その場合、残業する・しない、また、どの程度残業するのかは、各自に委ねられており、会社は各自の申請に基づき残業代を支払います。このように社員各自の裁量で残業していると、当然時間外労働手当の支払額は増えてしまいます。
そこで、会社は社員の残業を管理することが必要になります。
方法としては、
● 時間外労働を事前届出制とする
● 時間外労働を許可制とする
● 時間外労働数の上限を設けて、その範囲で仕事をする
などがあります。
労働時間短縮
労働時間を短縮することでも働いている従業員に支払う給料を減らすことができ、人件費削減につながります。ただし、従業員の給料が減少するということは、従業員にとって「不利益な変更」になります。
その場合は、注意が必要です!
そもそも「労働条件」は、就業規則で定める内容によることとされています。労働契約法には、就業規則で定められたこの労働条件を変更するには、労働者と使用者との合意が必要であると定められています。
つまり、労働条件を定めた就業規則を、労働者との合意を得ずに使用者が一方的に変更することは違法行為になるのです。
ただし、実務上の手続きをスムーズにするため、次のような場合は、就業規則を変更することで労働条件を変更してもよいとされています。

(参考条文)
◆労働契約法7条
労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、法12条に該当する場合を除き、この限りでない。
◆労働契約法8条
労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。
◆労働契約法9条
使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。
◆労働契約法10条
使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、法12条に該当する場合を除き、この限りでない。






