未払賃金の立替払制度は、企業が「倒産」したために、賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、その未払賃金の一定範囲について労働者健康福祉機構が事業主に代って支払う制度です。

この制度は、同機構が労働者に賃金の8割を支払い、後日、同機構が倒産企業に立替分を請求する仕組みです。

(1)立替払いを受けることができる人とは?

次のイ、ロの要件に該当する人です。

イ.次の2つの要件を満たしていること

労災保険の適用事業で1年以上にわたって事業活動を行ってきた企業(法人、個人を問いません。)に、「労働者」*として雇用されていたこと。
企業の倒産に伴い退職し、「未払賃金」(後記Ⅲ参照)があること(ただし、未払賃金の総額が2万円未満の場合は、立替払を受けられません。)。

*「労働者」とは、倒産した企業に雇用され、労働の対償として賃金の支払を受けていた人をいい、外国人労働者、パートタイマー、アルバイトの方も対象となります

ロ.次の①または②のいずれかに該当すること。

破産等の場合 裁判所に対する破産手続開始等の申立日 の6か月前の日から2年の間に、
当該企業を退職した人であること。
事実上の倒産の場合 労働基準監督署長に対する
倒産の事実についての認定申請日

(2)未払いの対象となる賃金とは??

毎月の賃金(残業代も含む)と退職金のみで賞与や解雇予告手当て等は対象外です。また、未払賃金総額は、税や社会保険料等を控除する前の金額ですが、毎月の賃金から差し引かれている社宅料、貸付金返済金等は差し引かれます。

(3)立替えてもらえる額はいくら??

立替払の額は、「未払賃金総額」の100分の80の額です。
ただし、立替払の対象となる「未払賃金総額」には下表のとおり退職時の年齢に応じて限度額が設けられておりますので、この限度額を超えた場合は、その限度額の100分の80となります。

退職日における年齢 未払賃金総額の限度額 (参考)立替払の上限額
45歳以上 370万円 296万円
30歳以上45歳未満 220万円 176万円
30歳未満 110万円 88万円